時々・多分

moncha2007-10-04

チラッポール
chilappool



時々はマラヤラム語でチラッポール。基本的に朝ごはんは家で食べるけど、寝坊したときとか時々出社後にレストラン行って摂ることもあるよ、という頻度を表す表現です。テレビを見る?うん、時々ね。なんていう会話でもそのままチラッポールと使って宜しい。


これ、もう一つ意味があります。それは、可能性を表現する「多分」。ひょっとしたら来週日本に出張に行くかもしれない、みたいなまだ決定していない事項を言いたいとき、チラッポールを使います。気持ちは判る、未来で「時々」そういうことが起こる、だから「多分」っていう意味になるんだよね。


チラッポールは「時々」なので、英語に直すとsometimesに当たります。Do you watch TV? Yeah, sometimes.そんな感じ。でも、ケララ人は「時々」=「多分」と考えるので、このsometimesを未来に関する可能性表現に使用する。英語で。Sometimes I go to Japan next week.この英語、受け入れられますか?多分、もろケララ英語です。


そして、このチラッポールの乱用は、日本語にまで及んでくる。日本語でチラッポールにあたる「時々」という単語は、オノマトペのような響きを持っており、とっても定着しやすい語彙の一つ。そんな訳ですぐ学生も使ってくれるのだが、「先生、私は来週時々日本へ行きます」などと言われると、ちょっと戸惑ってしまう。私は理解できるけど、多分生粋の日本人には意味不明の文でしかないに違いない。ケララ人的にはきちんと理屈アル文章なんだけどね。


因みにこのチラッポール、ヒンディ語では「カビカビ」というなかなか可愛らしい単語になります。でも「多分」の意味で使用されるかはわからないな。