覚えておくと便利なケララ英語

たまには趣向を変えて、ケララ英語でも。


ケララの生活上、マラヤラム語を知っておくと便利なのは周知のとおりです。しかしケララというのはインドで最も識字率が高い州として名をはせており、州民は英語が出来ることを強く自負しております。なんとも外人に優しい御国!


しかし、ここに大きな落とし穴があります。忘れてはいけないことは、ケララは人口の大半がケララ人であるということ。他の地域の人をさっぱり見かけません。(多少は居ますが、多少です。)なので、日常生活における第一言語はもちろんマラヤラム語。第二もマラヤラム、三四がなくて、五に英語、くらいの確立で、マラヤラム語が話されています。バスの行き先表示がマラヤラム文字で書かれてるのを見れば、一目瞭然でしょう。。。
だから、土地の人が知っている英語は、学校英語、書き英語、試験英語。日本人と同じです。文章は読めるけど、発音が全然出来てない。


すみません、発音とか文法とか、私が指摘できたことじゃないのですが。
でもこんな私でも、こんなにインド英語を話す私でも「ちょっと待て」と思った、ケララ英語を少々ご紹介いたします。
ちまちましたマラヤラム語なんかを習うより、ずーっと使い勝手がいい(?)ケララ英語、ぜひともご賞味あれ。


あ、基本的に重要なのは、発音です、発音。


サウ〜ル
 ;用例 マンゴーと言うと黄色く大きく甘いものとイメージしますが、
     実際は多種多様なマンゴーが存在します。
     その中には、小さく緑で堅く、果物でなく漬物にするものも。
     そんなマンゴーは食べるとサウ〜ルなお味がします。
 ;英語訳 sour
 ;日本語英語発音 サワー
 ;日本語訳 すっぱい


トンブ
 ;用例 コチは実は古くからの港町で、
     紀元前からアラビアやギリシアと取引を行っています。
     フェニキア人とか、懐かしい響きです。
     過去ケララに来た有名人と言えば、まずキリスト十二使徒の一人、トマス。
     彼の骨がコドゥンガロールというところに保管されています。
     そしてもう一人がバスコダガマ
     彼の骨は12年間コチの教会に埋葬されていたのですが、
     後にポルトガルに運ばれ、ジェロニモス修道院に安置されました。
     そのため、現在コチに残っているのは彼のトンブだけです。
 :英語訳 tomb
 ;日本語英語発音 トゥーム
 :日本語訳 お墓


レトゥ〜ス
 :用例 ケララは地元の野菜が多く、日本で見慣れた野菜があまりありません。
     あっても、堅かったり、小さかったり、味が無かったり。
     まぁしかたないだろう。結局カレーになるんだし。
     でも、高級レストランに行くと、輸入野菜と思しき顔ぞろえ。
     コチのスーパー五つ星ホテルで和やかな夕食のひと時、
     ちょっとサラダでも頼みたい気分です。
     もちろん、普段味わえないようなの。
     決して玉葱と胡瓜と人参とトマトのスライスじゃないもの。
     客「あー、レトゥースのサラダお願い」
     ウェイタ「yes, sir.」
 :英語訳 lettus
 :日本語英語発音 レタス
 :日本語訳 レタス


メ〜シャ
 ;用例 インドではうちを立て替えるのも一苦労。
     一日中作業に立ち会わないと、とんでもない手抜き工事をされ、
     床がゆがんだり、ペンキがはみ出たり、
     ドアが閉まらなかったりします。
     もう建築中の家を見ると、あぶなっかしくて。。。
     南インドが地震の無い地域で、本当に良かったと心から思います。
     さて、今日も家主が業者に対して怒っています。
     取り付けたかった家具のサイズが大きすぎて、
     思うように収まってくれていないようです。
     家主「だからちゃんとメーシャしろって言ってるんだ!」
     そんなこと言ったって、10分後には同じことの繰り返しです。
     納得行かない時は、自分でやるしかないのがインドです。
 :英語訳 measure
 ;日本語英語発音 メジャー
 :日本語訳 測る




さあ、だんだんわかってきましたか?ケララ英語の特徴。
そう、その通り!書いてある通りなんです!
仕方ない、英単語覚える時って、そんな感じで覚えますよね。お墓なんてトンブって覚えますよね。そんなもんです。そして、そのままの発音がよく通じてる国がここケララです。余りにわかりやすくて、泣けてきます。
でも、考えようによっては、インドって10億人いるわけじゃん。その全員がインド英語話してたら、むしろイギリス英語やアメリカ英語よりもずっとマジョリティーなわけよ。いつの日かインド英語が世界を制覇した時にゃ、TOEICなんてインド人が発音することになるわけだ!…って、ありえませんね。インド人自身TOEFLとか受けてるんですしね。