教訓付き笑い話

スペイン語で「チステ」と言うのは、ジョークの意味。でも日本のような語呂合わせによるダジャレじゃなくて、一捻りある知的な(ブラックな?)小話です。例えば:
 Nino: Mama, ya no quiero ir a los Estados Unidos!
 Mama: Callate, sigue nadando!
 子:ママーもうアメリカ行くのなんか飽き飽きだよー。
 母:うるさいわね。ぶつくさ言わずに泳ぎなさい!
あ、全然知的じゃないですか?すみません。


スペイン人はこういう冗談がお好きなようで、皆様常に心にストックを持ち歩き、ここぞと披露なさいます。因みにつまらない場合、
 Y es una broma o un calzetin?
 それって、冗談それとも靴下?
と意味不明の突っ込みを入れたりします。


で、ケララケララ人も冗談は大好き。でも基本は日本人のダジャレのノリ。例えば日本語の「丁寧」は響きがマラヤラム語の「teenee」にそっくり。「teen」は蜂蜜で「teenee」は旦那が奥さんを呼ぶ時に使う「honey」なのだそう。それでバカ受け。「teeneeに丁寧に話しますガハハハハハ」みたいにしばし日本語クラスが盛り上がります。なんてピュアなんだ。平常時でそんなですから、酒場で酔っ払った時の彼らのノリは、もう完全に日本の親父と同じ。絶対意気投合できると思うのだが、ケララ人もシャイなので、日本で日本人を前にするとなかなか素直に言葉が発せられないみたいです。もったいない。
そして、それとは別に、知的冗談も好きなのが彼ら。メールでちょろちょろ回ってきます。しかも会社のメールアドレスから。
と言うわけで、たまにはそんなケララの小話でも。


Oru kaakka jooliyoonnum cheyyaathe oru divasam muzhuvan angane irikkukayaayirunnu. oru muyalkkunnhu ithu kanndu kaakkayoodu choodicchu.
njaanum ithuppoole divasam muzhuvan oru jooliyum cheyyathe anngane irunnnaloo. oo, athinentha, irunnoolu ennaayirunnu kaakkayude uttharam. Ithu keettu muyal kaakkayirunnna maratthinu thaazhe kaakkayeppoole thanne yooliyonnum cheyyaathe angane irunnu.
Pettennu enngninnoo oru kurukkan katannuvannu aa muyaline shaappittu.
Gunnaparam. Jooliyonnum cheyyaathe angane veruthe irikkunnamenkil nalla uyartthilaayirikkanam ningalude irippu.


一羽のカラスが一日中仕事を何もせずにおりました。
一羽の子ウサギがこれを見て、カラスに尋ねました。「僕もあなたみたいに一日中仕事何もしないでいようかな。」それを聞いたカラスは「ええ、どうぞそうしてくださいな。」と答えました。そこで子ウサギは、カラスのいる木の下に座って、カラスのように何もせずにおりました。
すると、突然どこからか狐が現われて、子ウサギを食べちゃいました。
教訓。地位の低い者は怠慢に身を感けると取って食われる。


はーこれ訳すのにどんだけ時間がかかったか、ケララ人は知る由もあるまい。


そうそう、インド人は「意味のないこと」は好かない気がします。「大きな古時計」を教えたら、歌詞を読み終えたのち「で、この歌詞の言わんとすることは?」と聞かれました。教訓なければ意味もなし!ですかい?因みに別の生徒が即効「時計は買うなってことだよ」とジョーク。また皆さん笑い転げてました。平和だなぁ。