忘れないで

moncha2008-03-03

マラッカルドゥ
marakkaruthu



マラヤラム語の動詞の辞書形はkaで終わるのですが、このka及びその前の母音を取り除き、aruthuもしくはarutheを付ければ、「…するな」「…しないでください」という禁止依頼の形になります。
つまり、「言うな」なら、「言う」の辞書形parayukaの最後のkaとその前の母音uを取ってparay、それにaruthuを付けて、parayaruthu。
「取るな」なら、「取る」の辞書形edukkukaの最後のkaとその前の母音uを取ってedukk、それにaruthuを付けて、edukkaruthu。
「忘れるな」なら、「忘れる」の辞書形marakkukaの最後のkaとその前の母音uを取ってmarakk、それにaruthuを付けて、marakkaruthu。
分かりました?じゃ、以下練習問題です。(辞書形はヒントで与えます。)
1) 入るな(kayaruka)
2) 行くな(pokuka)
3) するな(cheyyuka)


ところで、この禁止形は日本語ではかなり用法が限られる…新日本語の基礎2第33課によれば、上司(男性)から部下への命令、緊急時、張り紙、引用の「と」に続く場合…などに限定されるようなのですが、マラヤラム語のこの動詞辞書形−母音ka+aruthuは、一般に使用されているようで、友達間はもちろんのこと、上司に向かっても言うこと可能とのこと。つまり、決してぶっきらぼうだったり無礼だったりする言い方ではないそう。


思えばまだこの文法がぼんやりとしかイメージできていなかった頃、某失態をやらかし、その一部始終をご存じと思われるドライバーに対し、吐き気を抑えつつ「総務にはパラヤルデ」と連発してました、私。あー懐かし恥ずかし大昔。


因みに「忘れる」はもちろん
①荷物を忘れる
②覚えたことを忘れる
このどちらにも使用可能です。不思議だね、英語もそうだよね、スペイン語もそうかね?普遍的感覚なのかね?


以下練習問題の答えです。
1) kayararuthu
2) pokaruthu
3) cheyyaruthu